AEDによる蘇生者の3年後の生存率

 昔、救急医療業界で働いていた頃、一般人によるAED(自動体外式除細動器)の使用が話題となっていた。日本光電フィリップスなどが製造販売し、今では駅構内以外でも見掛けることが多くなった、オレンジ色や赤色のケースに収められたあの医療機器である。

 医療従事者向けの講習会に参加した時の記憶が正しければ、AEDによる蘇生者の3年後の生存率は、その当時のデイタで6割~7割だった。幸運にもAEDで蘇生し、日常生活に戻ることができた人でも、3年後にはその3割が死亡するという現実に、衝撃を受けた。

 先日の東京マラソンで心肺停止状態になった松村邦洋さんが、AEDにより蘇生し、近日中に退院予定だというYahoo記事を見掛けて、ふと思い出した。

 人間、何事も無理は禁物だと思う。

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